副鼻腔炎

急性副鼻腔炎

鼻の周囲の骨には4つの空洞(上顎洞、篩骨(しこつ)洞、前頭洞、蝶形骨洞)があり、これらは副鼻腔と呼ばれています。

急性副鼻腔炎(蓄膿症)はカゼなどのウイルス感染のあとに引き続いて、この副鼻腔が細菌感染をおこしたものです(虫歯が原因の事もあります)。炎症がひどい場合は眼への影響や髄膜炎(脳膜炎)を引き起こすケースもあります。
また、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)に移行する場合もあるので早期に適切な治療が必要です。

症状

鼻づまり、頭痛、顔面痛、顔面腫脹やほおの圧痛や違和感が出現し、下を向いたりかがんだりすると症状がひどくなることがあります。
最初はサラサラした鼻水ですが、次第に粘りッ気のある黄色の鼻汁に変わってきます。この鼻汁がのどの方におりてくることがあり、子供の場合はそれを飲み込んでしまうので注意が必要です。
また、発熱は、一般には軽微ですが、もし高熱や激しい頭痛がある場合には、稀ではありますが、硬膜外膿瘍や脳膿瘍など頭蓋内合併症も疑わなければなりません。

治療法

症状が強かったり、鼻汁が多い場合は、レントゲンで状態を確認します。
鼻腔内に血管収縮剤などをスプレーして鼻腔と副鼻腔の交通をよくし、消炎剤などの吸入(ネブライザー*1)、薬の内服をおこなっていただきます。

(*1)ネブライザー:霧状の薬剤を鼻・口から吸入することによって患部に直接薬を当てるものです。 ネブライザーを行うことにより患部に効率よく薬を作用させることができます。そのためつまった鼻の通りを良くし、鼻汁を出しやすくしたり、鼻腔粘膜の腫れなどを鎮めます。

慢性副鼻腔炎

副鼻腔の炎症が2、3ヶ月以上続くと慢性症状とみなします。頻繁に風邪をひいたり鼻や喉の炎症を繰り返していく内に慢性化してしまうことがあります。
他にも偏食、環境、アレルギーなどの体質などが考えられます。体質は遺伝的な要素を多く含みますから親や親族にこの病気があると罹り易くなりますのでひとつの目安になります。

症状

急性の場合と違って鼻の奥に激痛や鈍痛などを生じることはあまりありません。
主に充血や腫れ、鼻閉(びへい[鼻づまり])や鼻汁で、特に鼻汁は黄色や黄緑色の粘性のもので鼻をかんでもすっきりしないものです。それで強くかみ過ぎて頭痛を生じることもあります。
また嗅覚の低下も一般的に起こります。鼻汁が喉に回ると不快感が増してきますし、細菌の影響で気管支炎をも起こしてしまうこともあります。不快感が強まると仕事や勉強の際の集中力の妨げになり得ます。

治療法

原則として週1~2回の局所処置と3ヶ月程度の抗生物質、粘液溶解剤などの内服が必要です。長期間の内服が必要となる場合は、主にマクロライド系と呼ばれる抗生物質の長期間少量投与治療を行ないます。(耳鼻咽喉科で広く行なわれている治療法で、長期間の内服でも比較的安全です。)
治療の終了は症状の改善、消失により判断します。お鼻の処置や内服治療でなかなか治らない場合は手術も検討します。