人間の体には、体の外からやってくる異物を取り除こうとする働きがあります。
これを「免疫反応」といい、「アレルギー反応」は、この免疫反応が特定の物質に対して過剰に起こる反応のことをいいます。
アレルギーの原因となる物質を「アレルゲン」と呼び、一年を通じて症状が続く「通年性」と決まった季節だけに症状が出る「季節性」があります。
通年性のおもな原因
- ダニ
- ハウスダスト
- 犬・ネコの毛
- カビ
季節性のおもな原因
- 花粉
「花粉症」は季節性アレルギー性鼻炎の一つです。
花粉が飛ぶ時期だけに症状が出るのが特徴です。
春……スギ、ヒノキなど
夏……カモガヤ、スズメノカタビラなど
秋……ブタクサ、ヨモギなど
アレルギー性鼻炎の三大症状は「くしゃみ、鼻水、鼻づまり」です。
花粉症は、結膜炎やのどの炎症などを一緒に引き起こします。
このように治療します
アレルギー性鼻炎の治療は、大きく分けて3つあります。
まず1つ目は飲み薬・点鼻薬(鼻のスプレー)・ネブライザー(お鼻への薬の吸入)での治療を組み合わせた基本的な治療です。
飲み薬は種類が沢山あり、効き目が弱くても眠くならない薬、眠くてもよく効く薬とあります。ライフスタイルに合わせてご相談ください。
2つ目は、レーザー治療です。
レーザーをお鼻の中の粘膜に照射することにより、アレルギー反応を起こりにくくする治療です。副作用がほとんどないことが大きなメリットです。
不規則な生活リズムや、睡眠不足、過労やストレスはアレルギー症状を悪化させることが多く、これらを避けることも症状の軽減に有効です。
3つ目は、舌下免疫療法です。
スギ・ダニ(ハウスダスト)のアレルギーに対してのみ治療を行うことができます。舌の裏に薬剤を投与し、その後のみ込むだけの治療です。薬剤にはごく少量のアレルゲンが含まれています。
毎日継続することで、身体が徐々にアレルゲンに慣れ、アレルギー症状が起こりにくくなります。この治療を受けた患者様のうち約8割に、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの症状の軽減が確認されています。